Workout Diary

自分の読んだ本の感想や日々のワークアウト主にトレーニング、食事について書いていこうと思ってます♪ このブログの記事読んだ読書家さんたちをフィットネス業界に引き摺り込めるよう日々更新頑張ります!

薬丸岳さんの「刑事のまなざし」感想

今日は薬丸岳さんの刑事のまなざしを読ませていただいたので、それについての感想を書いていこうと思っています。

この本についてなぜ感想を投稿しようかと思ったかというと、

私は「意志を貫く」みたいな内容の話がすごい好きで、周りに影響されないものにすごい魅力を感じています。

そういう意味で物語の中の話ではあるのですが、復讐であったり、社会的に許されないものに対しても個人的に好きな内容の作品があったりします。

で、この小説を読んで感じたことは、自分が今まで感じていた意思とは、また別種の意思を感じたので投稿してみようと思いました。

ここから先はネタバレを含め投稿していこうと思うので、未読でネタバレがNGな方はご遠慮ください。






主人公の刑事、夏目。

ある事件をきっかけに、長年務めていた法務技官をやめ、刑事に転職します。

今までは過ちを犯してしまった少年たちの更生の手助けをしていた夏目。

今までは少年たちを助け、更生すること。ある意味「信じる」ことを仕事としてきた夏目がなぜ刑事に、ある意味人を「疑う」仕事へ転職してしまったのでしょうか。

きっかけはある通り魔事件でした。

少女2人が犠牲となった、頭部を金づちのような鈍器で殴るという事件。

その犠牲者のうち1人は、夏目の愛娘でした。

一命はとりとめたものの、10年間、目を覚ましておらず、植物状態といわれる状態です。

犯人は未だに捕まっていません。。。

そんな感じで徐々に夏目の過去が明かされていきます。

しかし、そんな壮絶な過去を持つ、夏目ではありますが、

夏目は復讐心に囚われることもなく、いつも穏やかな雰囲気を漂わせています。

なぜ、そんな過去を持ちながら、そんな道徳的で居続けることができるのか。

自分の中では終始疑問でした。

しかし、この最終話で夏目は娘を襲ったかもしれない犯人が殺された事件と遭遇します。

そして、調査を進めていくうちに、犯人は生きていて、しかも過去自分が法務技官時代に担当していた少年でした。

夏目は相当ショックだったでしょう。

自分の言ったきれいごと、夏目としては本気で更生を願ってはなった言葉が犯行のトリガーになってしまっていた。

しかし、その中でも我を見失わず、本音を犯人にぶつけます。

ここで自分が思っていた疑問が晴れました。

夏目は娘が目覚めたときに誇れる人間でいるため、娘に誇れる人になることをパッションにしていたんです。

今まで意思の強さとは、人のエゴからくるものだと思っていました。しかし、この小説と出会って考えを改めさせられました。

エゴではない意思もあるんだなと、ある意味ではエゴかもしれませんが、自分ではなく他人をパッションに貫く意思。

人はどんな過酷な状況下であろうと、選ぶことができる。

興味深い内容でした。

これシリーズ化しているみたいで、ほかのシリーズに関しても読んでいこうと思っています。

もしよければ読んでみてください。



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和泉。